◎種明かしは財産権侵害・マジシャン49人がＴＶ局訴え
　マジシャン逮捕のニュース報道で、マジックの種明かしまでしたのは財産権侵害だとして、プロマジシャンら49人が1日、日本テレビとテレビ朝日を相手取り、計約190万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。

　警視庁は昨年11月、手品用コインとして販売するために本物の硬貨を加工したとして、貨幣損傷等取締法違反容疑でマジシャンら4人を逮捕。日本テレビとテレビ朝日は、報道番組や情報番組でこのニュースを取り上げた。

　訴状で原告側は、両社の番組内容について「事件と無関係のコイン使用の様々なマジックをキャスターが実演し、種明かしした」と指摘。「犯罪報道に種明かしの必要性はなく、マジシャンが共有する『種』という財産的価値を侵害した」と主張。原告1人あたり3万円の慰謝料とマジック用コインの購入価格の7割の賠償を求めた。

　原告団代表でプロマジシャンの藤山新太郎さん（52）は「マジシャンが種を作り、仕事に結びつけるまで何年もかかる。興味本位の報道で種明かしをしたのは許せない」と述べた。  
　
（『NIKKEI NET』より）

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